食品衛生

食品営業者は、消費者に対し安全な食品であることを証明し、食品安全に対する信頼感を高めるこが求められています。それには食品営業者が自主衛生管理体制を確立することと、それが確実に実行されていることが重要となります。

公益財団法人兵庫県予防医学協会は、安全な食品の製造、販売をめざすため食品営業者が実施する様々な自主検査に幅広く対応するとともに、現場の衛生調査・衛生検査に基づく現状の説明と衛生指導を行います。また、衛生管理マニュアルの作成支援や衛生管理体制の構築に必要な支援を行います。一方で、当協会では試験検査を適性に実施するため、組織・施設および試験系等について厳しい業務管理基準を設け、総合的な信頼性の確保をはかっています。

検査項目一覧

1.食品検査

① 微生物学的検査(細菌・真菌等)

食品中の菌数や菌の種類を調べて、食中毒や腐敗・変性のおそれのない食品であることの確認を行います。

② 表示のための製品検査、成分規格検査

食品衛生法に基づく規格検査や、成分検査を行います。

③ 期限設定のための保存検査

食品に表示される期限表示は、製造者又は加工を行う営業者が科学的かつ合理的根拠をもって適正に設定しなければなりません。当センターでは、期限表示を設定するための保存検査を行っています。

④ 品質管理のための確認検査(クロスチェック)

最終製品の微生物学的検査により、衛生状態の評価・確認を行います。

2.ふきとり検査

厨房や食品製造・加工場などの設備・器具や食品取扱者の手指の拭き取り検査を行います。
(細菌数・大腸菌群・各種食中毒菌)

① フードスタンプによる簡易検査
② 綿棒によるふき取り検査

3.施設調査

衛生管理及び上記の検査結果などにより衛生状態を判定報告します
衛生管理のための衛生管理マニュアルの作成支援や衛生管理体制の構築支援

4.衛生講習

食品取扱者や管理者等を対象に、衛生管理の基礎から衛生管理マニュアルに基づく高度な衛管理に必要な情報を提供します。

※内容・料金等については、お問い合わせください。

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腸内細菌

食品従事者等の検便

食品の生産・加工に携わる食品製造従事者や食品取り扱い者、飲食店の調理作業者や給食従業員、飲料水の取り扱いなどに従事する作業者は、厳重な健康管理と衛生管理に努めなければなりません。
腸内細菌検査(検便)は、感染症に分類される重要な病原体を検出するための検査で、厚生労働省の感染症予防法、文部科学省の学校給食衛生管理基準、労働安全衛生規則、水道法施行規則等で感染の予防、感染者の就業制限などが規程されています。また、厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアルでも検査項目や検査回数が定められています。

検査項目一覧

赤痢菌検査(赤痢菌・サルモネラ直接法培養検査)
サルモネラ検査(サルモネラ増菌培養検査)
腸管出血性大腸菌O157検査
腸管出血性大腸菌O26・O111・O157検査
コレラ菌検査(コレラ菌培養検査)
腸炎ビブリオ検査
チフス・パラチフス検査(チフス・パラチフスA増菌培養検査 )

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検尿・寄生虫・便潜血

検査項目一覧

1.検尿

蛋白

尿中の蛋白質の有無を調べます。腎疾患の有無を推測する目的でスクリーニングとして行われます。

尿中のブドウ糖の有無を調べます。血糖値が160~180mg/dl以上で濾過された糖の量が尿細管での再吸収閾値を超えた場合、尿に糖が出現します。

潜血

尿中の赤血球・ヘモグロビンの有無を調べます。陽性の場合は、腎臓、尿管、膀胱、尿道、前立腺などの疾患が疑われます。

尿沈渣

尿を遠心して有形成分を顕微鏡で観察します。特に腎・尿路疾患の異常を推察します。

2.寄生虫

ぎょう虫卵検査

粘着性のセロファンテープを直接肛門に当て、虫卵を付着させてこれを直接鏡検します。
また、通常1回のみの検査でなく、2~数回の連続検査を行うのがよいとされています 。

糞便検査(寄生虫卵検査)

糞便内の寄生虫卵を検出します。検査方法には、直接塗抹法と集卵法があります。

3.犬猫回虫

砂場検査(犬猫廻虫卵検査)

犬猫廻虫卵は、その糞便とともに体外に排出されて、土壌中で成熟し幼虫包蔵卵となって感染性を持つようになります。ひとは、この幼虫包蔵卵に汚染された飲食物や子供の砂遊び中の誤飲によって感染し、消化管内で孵化した幼虫が、肝臓・肺・心臓・中枢神経・筋肉・皮膚・眼球などに侵入することによって、発熱・腹痛・肝腫大・肺炎・心筋炎・髄膜炎・発疹・眼痛・視力低下・失明など多彩な症状を呈します。これらを総称して幼虫移行症(トキソカラ症)と言い、人畜共通感染症(ズーノーシス)の1つです。人畜共通感染症をいたずらに恐れる必要はありませんが、一旦感染すると、上記のような重篤な状態に陥るケースもあるので、可能な限り予防することが大切です。

4.便潜血検査(2日法) 

便の中に血液が含まれていないかどうかを調べる検査です。便潜血反応は免疫法でヒトのヘモグロビンにだけ反応しますので食事の内容に関係なく手軽に出来る検査です。大腸がんがあっても必ず出血しているとは限りませんが、便潜血反応が陽性であれば必ず大腸検査(精密検査)が必要です。

細胞診

細胞診とは、採取された細胞を顕微鏡で観察し、その形態学的所見から異常細胞を検出する検査法です。病変の有無の判定および病理組織学的診断を推定することを目的とし、専門の資格を有する細胞検査士と細胞診専門医が実施します。

細胞診は検体採取が比較的容易、患者負担が少ない、特徴所見がある場合は病理組織診断を反映するなどの利点があり、がん検診等に用いられています。科学的に有効と証明されたがん検診の方法には、子宮頸がん細胞診と、肺がん検診において胸部X線と併用される喀痰細胞診があります 。

検査項目

子宮頸部細胞診

子宮頸がん検診では、子宮頸部の表面の細胞をブラシ等で擦り採り、スライドガラスに塗抹、パパニコロウ染色を施して顕微鏡で観察します。結果報告書に記載される判定基準は、以前はClass判定(日母分類・クラスⅠ~Ⅴ)が用いられていました。しかし現在では、検体の適否評価、診断の記述式記載、子宮頸がんの原因とされるヒトパピローマウィルス(HPV)に対応したベセスダシステムが主流となっています。また、標本作製方法は、ブラシで採取した細胞を液体固定する液状処理細胞診(LBC)が普及しつつあります。

喀痰細胞診(3日蓄痰法)

肺がん検診における喀痰細胞診は、胸部X線検査では発見が難しい、気管や太い気管支の早期がんを検出することを目的に、ハイリスク者に併用されます。保存液の入った容器に3日間の早朝の喀痰を採取し、遠心分離で細胞を集め、塗抹、染色して顕微鏡で観察します。判定基準はA~Eの5段階で表され、X線検査結果との総合判定で報告されます。

作業環境測定

検査項目一覧

1.作業環境測定

労働安全衛生法に基づく作業環境測定(粉じん、有機溶剤、騒音など)

2.事務所衛生基準規則等の空気環境測定

事務所などにおける空気環境測定

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検査の目的

作業環境測定とは

「作業環境管理」を進めるためには、作業環境中に有害な因子がどの程度存在し、そこで働く労働者がどの程度さらされているのかを把握しなければなりません。この把握をすることを広い意味で作業環境測定といっています。
労働安全衛生法第2条では、「作業環境測定」とは「作業環境の実態を把握するため空気環境その他の作業環境について行うデザイン、サンプリング及び分析(解析を含む)をいう。」と定義されています。

簡易専用水道

検査項目一覧

1.簡易専用水道定期検査

水槽等の設備の検査、清掃状況の確認、維持管理状況等の書類の確認、水質検査などがあります。

2.簡易専用水道書類検査

水槽等の管理状況を示す書類の提出により検査が完了するもの。特定建築物のみ適用します。

3.小規模受水槽水道定期検査

簡易専用水道定期検査と同じです。

検査の目的

私たちは蛇口から出る水はみんな水道水だと思って安心しています。ところが、受水槽を設置している中高層建築物では、受水槽の取り入れ口までは水道局等の管理になりますが、建物内の水は、所有者の責任になります。給水設備や管理が悪いと水が汚染されて思わぬ事故が起こります。

簡易専用水道

一般にビルやマンションなどの比較的高層で水の使用量が多い建物などにおいては、一旦地上などに設けた水道タンク(受水槽といいます)に水道水を貯水し、ポンプで加圧して屋上など高い場所に設けた水道タンク(高置水槽といいます)に揚水し、最上階を含む各階に給水する方式がとられています。これらの給水設備で受水槽の有効容量が10立方メートルを超えるものを簡易専用水道と呼んでいます。

簡易専用水道の設置者の義務

水の安全性を確保するため、水槽の清掃を1年以内ごとに1回定期に行うことなど自主管理が義務付けられており、かつ1年に1回、登録検査機関に依頼して検査を受けなければならないと定められています。

小規模貯水槽水道について

受水槽の有効容量が10m3以下の施設(以下「小規模受水槽水道」といいます。)についても同様な管理が必要であり、条例や要綱により規制する自治体もあります。

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水質検査

検査項目一覧

1.飲料水

(1)特定建築物

現代の生活においては、大型ビル等の人工的でかつ閉鎖的な環境で過ごす割合が非常に多くなっています。ビル内を快適にまた衛生的に保つことは、快適な生活に不可欠であるばかりでなく、健康を維持する面からも非常に大切なことです。このため大勢の人が利用する特定用途が延べ床面積3000平方メートル以上の大きなビルは、『ビル管理法』という法律によって、所有者は使用の届出や基準に従って適正な管理することが義務付けられています。例えば飲料水については6ヶ月以内に1回の15項目検査、年1回(6月~9月)の消毒副生成物(11項目)の検査が必要です。また、井戸水を使用する場合はこれに加えて給水前に50項目検査、3年に1回の8項目検査が必要です。

(2)井戸水

井戸水は、季節や天候など、まわりの環境の変化によって水質に影響を受けたり、あまり使われていない場合は、水が滞留し水質が悪化していることがあります。また、掘ったばかりの井戸水は、色、濁りが見られたり、一般細菌も検出されることもあります。定期的に水質検査を受けることをお勧めします。

●検査の対象

一般飲用井戸:個人住宅、寄宿舎、社宅、共同住宅等の居住者に対して飲用水として供給する井戸等
業務用飲用井戸:官公庁、学校、病院、店舗、工場その他事業所等に対して飲用水として供給する井戸等

●検査項目

給水開始前の水質検査と、給水開始後の定期の水質検査があります。検査項目の選定については、お住まいの水道行政部局にご相談ください。

2.浴槽水

一般公衆浴場(銭湯)、又は保養施設、スポーツ施設、福利厚生、及び旅館業の入浴施設が対象の水質検査です。
浴槽水の水質基準は「公衆浴場における水質基準等に関する指針」で毎日完全換水型では1年に1回以上、連日使用型では1年に2回以上(ただし、浴槽水の消毒が塩素消毒でない場合には、1年に4回以上。)、濁度や大腸菌群等4項目の検査が規定されています。
「旅館業における衛生等管理要綱」ではこれらの項目に加えアンモニア性窒素を加えることが望ましいと規定されています。原水、源湯、上がり用湯及び上がり用水は水素イオン濃度とレジオネラ(菌数測定)を加えた6項目を1年に1回以上の検査が必要です。

3.プール水

フィットネスクラブ等の遊泳用プール又は学校のプールが対象の水質検査です。
遊泳用プール及び学校プールでは、総トリハロメタンを除く水素イオン濃度、一般細菌、濁度、過マンガン酸カリウム消費、大腸菌群(遊泳用プールは大腸菌(定性))を毎月1回以上、総トリハロメタンを年1回以上、プールサイドの設けられている採暖槽やジャグジー等の設備又は水温が高めの設備がある場合はレジオネラ属菌の検査が年1回以上必要です。循環ろ過装置を使用している場合は、装置出口における濁度の管理も必要です。[0.5度未満(0.1度未満が望ましい)]学校プールについてもほぼ同様です。

4.その他水質検査

(1)ウォータクーラー

通常蛇口から出る水よりも多くの金属配管を通って出るウォータークーラー水、水質が気になる方にお勧めしています。

(2)環境水レジオネラ検査 冷却塔など

建築物等におけるレジオネラ症防止対策の一環として、レジオネラ属菌の温床となりやすい空調設備の冷却塔などに維持管理状況の確認に必要な検査です。

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