肩こりと五十肩

肩こりは健康状態のバロメーター

肩こりは腰痛と同じように2本足で起立生活をする人類の宿命です。動物には肩こりはありません。肩こりは日本人の国民病ともいわれています。 日本人の80%が肩こりをもつといわれ、男女とも30から50歳代に多いのですが、女性優位で更年期と関係があります。

肩の解剖

肩の骨

1)鎖骨 2)肩甲骨 3)上腕骨 4)胸骨

肩の骨

肩の筋肉

1)胸部と鎖骨・肩甲骨を結ぶ筋肉(僧帽筋、棘上筋、棘下筋)
2)体幹と上腕骨についている筋肉(前鋸筋、三角筋)
3)肩甲骨から上腕骨についている筋肉(三角筋、棘上筋、棘下筋)

1)と3)がこりやすい筋肉

肩の筋肉(前) 肩の筋肉(後ろ)

肩の関節

1)甲上腕関節(肩関節)   2)肩鎖関節   3)胸鎖関節 4)肩峰下関節   5)肩甲胸郭関節

肩の関節

肩こりの正体

肩こりの正体は筋肉のこわばりであるが、真の原因はまだ、未解決。

こわばり
肩の関節
痛み
肩の関節
運動不足
肩の関節
血行不良
肩の関節
痛み

という悪循環

肩こりの他の原因

1)内臓器疾患   2)蓄膿症、扁桃腺炎、難聴   3)眼精疲労 4)歯痛   5)ストレス、うつ病

更年期の肩こり

ホルモンのアンバランス由来の自律神経失調による血行不良

老化と肩こり

老化と肩こりは直接的には無関係。年をとると身体全体の運動量が減少し、これが間接的には関与する。

肩こりと頚椎の関係

頚椎の老化による頚筋の結合織炎由来の肩こり
・椎間板の障害
・アラインメント異常
・なで肩

肩こりのタイプ

1)肉体労働者型   2)ストレス型   3)運動不足型   4)内臓原因型 5)体型原因型   6)悪姿勢型

ライフスタイルからくる肩こり

1)現代人の肩こり すぐに顎を出す現代人の肩こり
2)こどもの肩こり 受験戦争によるストレス、姿勢異常、学校での規格品の机と椅子の問題
3)仕事と肩こり 精密作業、事務機器のOA化、肉体労働、長距離トラック、レジと販売員などの立ち仕事、会議・宴会・美食の管理職、マージャン
4)主婦と肩こり 単純作業、キッチンの立ち仕事、家庭内のストレス

動物は肩がこらない

・鎖骨は猿・人間では骨であるが犬・兎など四足獣では靭帯である。
・動物の肩甲骨の受け皿は骨盤と同様にソケットであるが、人間のは横向きの浅いものに変化して、地面に向いていない。

肩こりの相談は何科を受診?

・肩と首の不快感や重圧感 肩の関節 整形外科
・頭痛、身体のほてり、不眠、食欲低下 肩の関節 内科
・めまい、咽喉の痛み、難聴、蓄膿症状 肩の関節 耳鼻科
・疲れ目(眼精疲労) 肩の関節 眼科
・歯痛 肩の関節 歯科 
・不眠、ストレス、うつ病  肩の関節 精神科

肩こりの治療

・麻酔剤局所注射
・注射15分後より15~20分の運動療法
・局所の温熱療法、マッサージ

五十肩は肩こりではない

・病名は肩関節周囲炎で五十肩は俗語。
・肩を動かすと痛くて、肩が上がらない、そして初老の時期に起る疾患で、この三つの症状がそろって五十肩という。

五十肩の治療

・急性期の2~3日は肩の安静と冷湿布
・ 痛みが楽になれば肩の保温(冷えないようにする)と肩の運動(運動は保温につながる)
・就寝時に肩を冷えないように肩あてをする。古いセーター利用
・入浴時は肩までつかる
・消炎鎮痛剤
・週1~2回の局所麻酔剤注射
・運動療法(アイロン体操

肩こりのストレッチング

この運動練習は首・肩の筋肉を柔軟にして、その運動範囲を増すのが目的です。首の過度の伸展(天井を見る様な動作)や側屈(横に曲げる)はしてはなりません。

首の運動

側面部:正面に向き背筋を伸ばす。片方の手のひらを頭のてっぺんに置く。そのまま頭を包むようにして、上げた手の方向に引っ張るようにする。 後面部:組んだ両手を頭の後ろに当て、ゆっくりと首を前に倒すように押していく。 前面部:合わせた両手をあごの下に当て、首を後ろにそらすように押していく。
首の運動1
首の運動2
首の運動3

肩・背中の運動

両手足を肩幅に開き四つん這いになる。その姿勢からお尻を斜め上に突き出すようにして頭を下げて肩入れをしてゆく。 背中を伸ばし、お尻を後方に引くとより強い運動となる。
肩・背中の運動1 肩・背中の運動2

肩・胸の運動

両手を少しひらいて、タオルの両端を持つ-そのタオルを引っぱりながら両手を頭の上にあげる-両手を頭のうしろにおろし、顎をひきながら両手を左右に動かす-再び頭の上に手をあげ-最初の位置にもどす。
肩・胸の運動1 肩・胸の運動2 肩・胸の運動3

肩の運動

真っ直ぐに立ち、体のうしろ側で片方の手をもう一方の手でつかむ。そのままつかんだ手の方向へ引っぱる。同じ方向に首を傾けるようにすると、より強い運動となる。
真っ直ぐに立ち、片方の腕の手のひらを下に向けて肩の高さに上げる。もう一方の手で上げた腕の肘のあたりを押さえ、体を引き寄せる。
肩の運動1
肩の運動2
大きく息を吸いながら、胸の前で両手を合わせて、できるだけ腕を持ち上げ肘を張って、息をはきながら手のひらを押しつける。これを繰り返す。 大きく息を吸いながら、できるだけ高く胸の前に持ち上げた腕の肘を張り、両手の指を曲げて組み合わせて引っ張る。息をはきながらゆるめる。これを繰り返す。
肩の運動3
肩の運動4

首から上背の運動

全身を伸ばしてねて両手を頭の後ろで組み、頭を持ち上げる。おへそを見る感じで。
首から上背の運動

五十肩のアイロン体操

基本姿勢

机など腰ぐらいの高さの台に痛くない方の腕を乗せて、体を直角に曲げて、痛い方の手でアイロンを持ち、ダランと下げて腕や肩の力を抜きます。

振り子運動:前後方向、左右方向に最初は小さく、次第に大きく振るようにします。
 
分回し運動:円を描くように右回し、左回しをなるべく大きく振るようにします。
 
時間は5分間、1日に2回を毎日行って下さい。