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神戸市立医療センター西市民病院整形外科部長西口滋先生

第517回土曜健康科学セミナーレポート

11月26日(土)13時半から健康ライフプラザ5階で、第517回土曜健康科学セミナーを開催いたしました。
今回のテーマは、「ひざの痛みの話―変形性膝関節症」、講師は神戸市立医療センター西市民病院整形外科部長 西口滋先生です。
神戸市立医療センター西市民病院整形外科部長西口滋先生

変形性膝関節症の患者は多く、自覚症状のある人で1000万人、自覚がなくレントゲンでわかる人が3000万人とも言われています。初期の症状は、正座ができない、正座をすると痛む、立ち上がる時にひざが痛む、O脚が目立ってきたなどがあげられますが、進行すると、歩くだけで痛む、じっとしていても痛むという風になってきます。
治療は、体重を減らすなどの生活指導から始まり、痛みや危険度にあわせて薬物療法、手術などがあり、理学療法はどの治療でも併用で行います。
ひざがとても痛くて、変形性膝関節症の末期で、60歳以上の人は手術をおすすめしますが、痛みの感じ方はひとりひとり異なるので、医師と相談することが大事です。人口膝関節の手術は、安全性も高く、術後は痛みも軽減し、膝の変形も直るのでむやみに怖がる必要はありません。
手術以外では、リハビリテーションや薬物治療、装具(サポーター、足底板)などがあります。体重を減らす、運動をする、杖や歩行器を使うなど、患者自身の努力が必要となります。
いずれにしても、まずは整形外科を受診し、膝の状態を把握することが大切です。

最後にまとめとして
・中高年の特に女性のひざの疼痛をきたすのは、変形性膝関節症であることが多い。
・人工膝関節手術は、安全性も手術方法も確立された手術であり、膝の痛みの大幅な軽減と生活の質の向上が図れる。
・治療では、受け身ではなく、患者さんの主体的な態度が必要。
と話されました。

講義の後には、会場からの質問に丁寧にお答えいただきました。
「ひざの痛みの話―変形性膝関節症」のセミナー風景

<膝痛を予防、改善したい方へ>
健康ライフプラザでは、「膝痛なくなれ!運動教室(全6回)」を開催いたします。教室では、家できる膝関節痛予防の運動を行います。

教室のご案内チラシ(PDFファイル)

次回は、12月3日(土)13時半から開催いたします。テーマは、「神経内科をご存知ですか」です。講師は西神戸医療センター神経内科部長 髙野 真氏です。

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