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第542回土曜健康科学セミナーレポート

第542回土曜健康科学セミナーを、12月9日(土)13時半から健康ライフプラザ5階で、開催いたしました。

今回は、「あなたの骨は大丈夫?-骨粗鬆症の予防と治療」と題し、神戸労災病院 骨粗鬆症外来・兵庫医科大学整形外科非常勤講師 楊 鴻生先生にご講演いただきました。
楊先生には、平成13年7月(第140回)にもご講演をいただいたことがあり、16年ぶりにお越しいただきました。

骨量は20代にピークを迎え、30代後半以降加齢とともに減少します。特に女性の場合は、閉経後に急速に骨量が減少します。骨粗鬆症がでは、骨の成分であるカルシウムやたんぱく質が少なくなり、骨の組織が「鬆(す)」が入ったようにスカスカになり、そのために骨が脆くなったり、軽い力が加わっただけでも骨折しやすくなります。
「いつの間にか骨折」にならないためには、女性は閉経後は定期的に検査を受け、男女ともに自治体などの節目検診(40、50、55、60、65、70歳)を賢く利用しましょう。
正確な骨と身体の状態を知ることで、骨粗鬆症の的確な予防と治療が可能です。

骨粗鬆症の予防には、転倒しない身体のバランス保持、下肢筋力の増強、筋肉や骨によい栄養の摂取が欠かせません。そのためには日々の運動が重要です。機会があれば自治体が行っている「転倒予防教室」などにも積極的に参加しましょう。栄養は、「この食品が良い」と言ってひとつの食品ばかりを食べるのではなく、バランスのよい食事が大切です。おススメは、魚、納豆、チーズ、きくらげを上手く献立に取り入れること。

骨粗鬆症とは、老化にホルモンバランス、栄養、運動、疾患、薬剤などの多くの原因が介在して、骨が脆くなり骨折する病気です。骨折をきたすと寿命も短縮し、要介護になる確率も高くなります。日頃からの運動と栄養が基本ですが、正確な診断が予防と治療につながりますので、検診を受けて自分の骨の状態を知りましょう。

多くの方に参加いただき、講演の後の質疑応答ではたくさんの質問がありました。
次回は、12月16日(土)13時半から開催いたします。テーマは、「胆石症について」、講師は神戸大学医学部附属国際がん医療・研究センターセンター長 味木 徹夫氏です。

 

 

 

 

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