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第549回土曜健康科学セミナーレポート

3月24日(土)13時半から健康ライフプラザ5階で、第549回土曜健康科学セミナーを開催いたしました。
今回のテーマは、「高齢者のうつ病」です。
講師は、神戸市立医療センター中央市民病院 精神・神経科 部長代行 松石邦隆先生です。

うつ病とは、うつ状態を呈するある特定の疾患です。
うつ病の診断基準は、
・次の症状のうち5つが2週間以上続いている
(1)一日中気分が落ち込んでいる(2)興味や喜びがない(3)食欲低下、体重減少(4)不眠
(5)考えが進まない(6)自分を無価値だと思う(7)疲れやすい、気力がわかない
(8)集中力の低下、決断困難(9)死にたいと繰り返し考える
・その症状によって社会的、職業的な機能障害を来している
・その症状は薬物や身体的疾患によるものではない
・死別反応(大切な人が亡くなった時に経験する悲しみ)では説明できない
高齢者は若年者と異なり、脳器質的要因や身体的要因、心理社会的要因が複合的に関係しあってうつ病を発症します。
高齢者のうつ病の特徴(症状)は、
・頭痛、肩こり、腰痛、口腔内違和感など身体症状が目立つ
・訴えや要求が執拗で落ち着かない、イライラして家族に八つ当たりするなど、不安、焦燥感が強い
・ボンヤリして忘れっぽい、「出来ない、わからない」と途方に暮れる認知症様症状

うつ病の治療方法は薬物療法と認知行動療法ですが、高齢者では、加齢に伴う代謝機能の低下により薬の副作用が出やすいため、薬物療法は慎重におこないます。
うつ病でなくうつ状態を呈しやすい精神疾患(統合失調症、双極性障害、アルコール依存症、不安障害、アルツハイマー病)との鑑別が非常に重要なため、気になる症状があればかかりつけ医または専門医に相談を。
今年度の最終回もたくさんの方々にご参加いたさきました。ありがとうございました。
来年度から、土曜健康科学セミナーは「KOBE健康くらぶ 土曜健康科学セミナー」として毎月1回で開催いたします。会場および開始時間に変更はございません。
次回は、4月14日(土)13時半から開催いたします。
テーマは、「CKD:慢性腎臓病の食餌療法と生活上の注意点」、講師は原泌尿器科病院 腎臓内科・透析室室長 吉矢 邦彦氏です。

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  1. 講師は、神戸大学大学院医学研究科 内科系講座 精神医学分野教授 曽良 一郎先生
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