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第550回土曜健康科学セミナーレポート

第550回土曜健康科学セミナーを、4月13日(土)13時半から健康ライフプラザ5階で、開催いたしました。
今回は、「CKD:慢性腎臓病の食餌療法と生活上の注意点」と題し、原泌尿器科病院 腎臓内科・透析室室長 吉矢 邦彦先生にご講演いただきました。
多くの方にお越しいただき、会場は満員です。
CKD:慢性腎臓病の定義は、①尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか-特に蛋白尿の存在が重要②eGFR(推定糸球体濾過量)<60ml/min/1.73㎡の①②のいずれか、または両方が3カ月以上持続していること。簡単に説明すると、「血清クレアチニン1.0~8.0㎎/dlまで」と考えるとよい。
CKDは、進行性に悪化し、末期腎不全に至り、透析・移植を必要とする。残念ながら「治らない病気」であることは事実である。しかし、諦めずに積極的な治療と日常生活のコントロールを根気よく行うことで、透析に入る期間を先延ばしにできる。また、進行しないCKDや軽症のCKDもありすべてのCKDが透析になるわけではない。進行しないCKDの条件は、①高血圧がない②蛋白尿がないあるいは極軽度③腎臓の萎縮が極軽度④CKD以外の疾患がない⑤CKDの進行速度が遅い⑥eGFRは年齢とともに低下する、このような方は経過観察として、毎年の健康診断の受診が最も重要である。
食餌療法は、①必要なエネルギー(カロリー)の確保②たんぱく質の制限③塩分の制限④カリウムの制限が基本となる。ただし、個人の病態やライフスタイルによって何をどのくらい食べてもよいかなどは異なるため、医師や管理栄養士などと相談しながら進めていくことが大事。自己流はやめてほしい。
CKDの症状は、①消化器症状としての食欲不振、吐き気、便秘、下痢②全身倦怠感:だるさ③貧血によるめまい、立ちくらみ、体動時の動悸④浮腫(顔・下肢)、肺水腫では咳や痰⑤皮膚乾燥、かゆみ、湿疹、寒気、筋肉のつり⑥頭痛(高血圧)⑦尿の泡立ち、などがあげられるが、だんだんと悪化するのではっきりとした症状がわかりにくいのが特徴で、自分のことのように思えないまま静かに進行するので、サイレントキラーと言われている。
そのため、毎年健康診断を受診し、尿や腎機能検査結果を確認し、経過をみることが大切。
会場からの質問にも身振り手振りを加えながら、大変分かりやすくお答えいただきました。
今年度から、「KOBE健康くらぶ 土曜健康科学セミナー」と名称を変更し、開催が月1回となりました。
次回は、5月12日(土)13時半から開催いたします。テーマは、「心とホルモンの密接な関係-幸せに生きるために大切なホルモンの知識-」、講師は神戸大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌内科学 准教授 高橋 裕氏です。

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