尿検査・寄生虫検査・便潜血検査
尿検査は尿中の蛋白や糖の存在を調べ、様々な病気やその兆候を知ることができる検査です。
寄生虫検査は、糞便等の検体を用い顕微鏡で寄生虫卵の存在を調べます。
便潜血検査は糞便から微量な血液成分を検出する検査です。
検査項目一覧
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- 尿検査
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- 蛋白
- 尿中に基準値以上の蛋白質が排出されていないかを調べます。尿蛋白は、腎臓から漏れ出てきます。
ネフローゼ症候群、糸球体腎炎、糖尿病性腎症など様々な腎臓病が疑われます。
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- 糖
- 尿中に含まれるブドウ糖を調べます。血糖値が160~180㎎/dl以上を超えると再吸収しきれなくなり尿中にブドウ糖が漏れ出てきます。糖尿病が疑われます。
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- 潜血
- 尿中に血液成分(赤血球・ヘモグロビン等)が含まれていないかを調べます。陽性の場合は腎臓、膀胱等の尿路、前立腺等の疾患が疑われます。
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- 尿沈渣
- 尿中に出現する細胞等の有形成分を調べます。尿を遠心沈殿させ、沈殿物(沈渣成分)を顕微鏡で観察します。特に腎・尿路の異常を推察します。
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- 寄生虫検査
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- ぎょう虫卵検査
- ぎょう虫特有の産卵行動から、粘着性のセロハンテープを肛門に直接貼り付け、虫卵を付着採取します。そのセロハンテープを顕微鏡で観察し、虫卵の有無を見分けます。
1回のみの検査でなく、連続的に検査を実施する必要があります。
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- 寄生虫卵検査(糞便検査)
- 糞便内の寄生虫卵の有無、種別を顕微鏡で観察します。検査方法には直接塗抹法と集卵法があります。回虫、鉤虫、鞭虫、条虫、吸虫等の卵が見つかります。
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- 便潜血検査(2日法)
- 便中に血液成分(ヘモグロビン)が含まれているかを調べる検査です。大腸がん検診のスクリーニング検査(免疫便潜血検査2日法)に用いられます。大腸がんや前がん病変の腺腫性ポリープ、大腸憩室、痔、炎症など様々な原因で陽性となります。陽性となった場合は必ず大腸内視鏡検査で精査する必要があります。また大腸がんがあっても出血していない場合や便に血液が付着していなければ陰性となります。陰性であっても毎年、大腸がん検診(便潜血検査)を受けることが重要です。