「がんをよく知るための講座」を開催いたしました
2月5日(木)14時から健康ライフプラザで、「がんをよく知るための講座」を開催いたしました。
今回は、「胃がん治療の最新情報」と題し、兵庫県立がんセンター 消化器内科部長 津田 政広先生にご講演いただきました。
胃がんの罹患数は、男女計で第2位(男性1位、女性3位)で、おおよそ男性9人、女性19人にひとりが一生のうちに胃がんと診断されます(2014年の罹患・死亡データに基づく)。死亡数は、男女計で4位(男性2位、女性4位)で、おおよそ男性30人、女性67人にひとりが胃がんで死亡すると推測されます(2017年死亡データに基づく)。
このようなことからも、胃がんは〝ポピュラーながん″と言えるでしょう。
早期の胃がんは、ほとんどが無症状です。進行がんになると、胃もたれ感や胃部不快感、食欲不振、つかえ感、膨満感、みぞおちの鈍痛などが出ることもありますが、これらの症状は胃がん特有の症状というものではありません。そのため、早期の胃がんの場合は、健康診断などで見つかることが多いです。
胃がんが疑われると、確定診断を目的に上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を行います。胃がんと診断がつけば、病変の広がりなどを診断するため、CTやMRI検査を行います。
治療は、進行度により、内視鏡切除、手術、化学療法などが行われます。どの治療法も年々進歩しており、からだに優しい、低侵襲な治療が増えてきています。
胃がんに対する最高の治療とは、早期発見です。早期発見のためには、胃がん検診を受診することです。
しかし、それよりも重要なことは、予防することです。
先生が考える胃がんを防ぐために大切な4箇条は、
・禁煙・禁酒(節酒)
・減塩・菜食
・ウォーキング1時間
・ヘリコバクター・ピロリ除菌です。
最後に、明日からできる!胃がん撲滅への最高の治療として、
「ならない努力」禁煙、減塩、ピロリの除菌!
「早期発見の努力」胃がん検診を受けましょう!!
「がん(疑い)」と言われたら がんセンターへ行きましょう!!!
と、ユーモアをまじえてお話しをまとめられました。
質疑応答の時間では、会場からたくさんの質問があり、先生にひとつひとつ丁寧にお答えいただきました。
時間の都合で、質問ができなかった方がたくさんおられましたことをお詫び申し上げます。
今回の津田先生のご講演の内容をまとめた記事が、後日神戸新聞に掲載される予定です。