2018予防医学フォーラムを開催いたしました
11月10日(土)14時から、神戸新聞松方ホールにて「2018年予防医学フォーラム」を開催いたしました。松方ホールから見たハーバーランドはとてもいい天気です。
今回は、神奈川県立保健福祉大学学長で日本栄養士会会長の中村丁次先生を講師にお迎えし、「食べかた上手-健康長寿のコツ」と題しお話をいただきました。
開演1時間前の13時からの開場ですが、もうすでに開場を待つ方々の列が…。
ご来場の皆様にお持ち帰りいただけるように、兵庫県予防医学協会の機関誌「あすの健康」のバックナンバーをホワイエに用意いたしました。
今回は初の試みで、講演の前に健診事業部長の出口より、兵庫県予防医学協会のご紹介をさせていただきました。
本番の数時間前、何度もリハーサルを行った様子がこちらです。
参加者の皆様がお待ちかねの中村先生のご講演です。
700万年に私たちの祖先であるホモ・サピエンスが雑食を選んで唯一生き残った。ただし、雑食の維持には適正な食物を選択する知恵が必要で、栄養を考えて食物を選択する宿命を背負った。正しい食物選択の方法を科学的に明らかにしたのが、栄養学である。
現代ではさまざまな研究により、人類が長い間悩まされてきた栄養欠乏症は克服され、健康で長生きするためにはどのような食事がいいのかが解明されてきた。過剰栄養と運動不足により生活習慣病が増加したが、特定健診・特定保健指導などの介入効果により、発症に歯止めがかかりつつある。
一方で、高齢者のフレイル対策が重要になってきた。高齢者は、体重の減少や筋肉の低下を防ぐために、腹八分目でなくエネルギーやたんぱく質が不足しないように、若い時よりも肉や魚、卵などをしっかりと食べなければならない。少なくとも65歳以上になればフレイル対策を基本にして、メタボに関係した血糖、血圧、血中脂質、尿酸値等に関しては、個々の検査値に対応した食事の改善をした方がいい。
「65歳以上の方はダイエットをやめて、食事は楽しくおいしく食べましょう」という先生の言葉に会場はとても盛り上がりました。
なお、今回の先生のお話の内容は、12月9日(日)の神戸新聞朝刊に詳しく掲載する予定です。