胸部X線画像読影支援システムの導入

胸部X線画像読影支援システムの導入

当会では、健康診断やがん検診など、年間約27万件の胸部X線撮影を診療放射線技師が行い、医師がその検査画像を診断(読影)し、結果の判定を行っています。

このたび、胸部X線画像の解析処理技術を利用した読影支援システム(Clear Read XRシリーズ)を新たに導入いたしました。
このシステムは、通常通りに撮影した胸部X線画像から、肋骨や鎖骨などの骨組織の部分のみを取り除く処理を行います。この解析処理技術を利用することで、骨に隠れて見えにくかった肺臓器の部分を見えやすくします。
さらに、同一受診者の過去に撮影した画像と現在の画像との相違点(差分)の解析を行い、変化があった部分を強調して表示します。過去の画像と比較して変化があれば、それが目で見るだけでは気付きにくい病変であっても、鮮明に描き出すことができるようになりました。

処理前

処理後

この読影支援システムによって、読影精度の向上、判定の均一化、読影時間の短縮、作業の効率化が期待でき、読影を行う医師の心身的ストレスの軽減にもつながります。
胸部X線単純画像1枚での判定・診断の限界や、肺がん陰影の見落とし等の問題が議論される中、当会では、撮影技術の向上だけでなく、医師の読影環境の改善についても積極的に取り組みを行い、受診者の皆様により良い医療サービスを提供してまいります。

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