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第552回土曜健康科学セミナーレポート

第552回土曜健康科学セミナーを、6月9日(土)13時半から健康ライフプラザ5階で、開催いたしました。
今回は、「コレステロールのウソ・ホント」と題し、神戸大学大学院医学研究科 立証検査医学循環器内科学 特命准教授 杜 隆嗣先生にご講演いただきました。
今回も多くの方にお越しいただき、会場は満員です。
コレステロールは、ホルモンの材料や細胞膜の構成成分などとなり非常に大切だが、一方で過剰なコレステロールは動脈硬化の原因となる。
厚生労働省は2015年版日本人の食事摂取基準で、コレステロールの摂取は特に制限なしとしたが、やはり高コレステロール患者では200㎎/日未満にと日本動脈学会は動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版で提唱している。
厳密なコレステロール管理が必要な病態は、冠動脈疾患の既往がある、家族性の高コレステロール血症、糖尿病。このような場合は、服薬と生活習慣の改善でLDLコレステロールを徹底的に下げ、LDLコレステロールが“超”悪玉にならないように防ぐことが大事。それ以外の場合は、個人ごとのリスクなどを勘案し、すぐに薬をではなく、まずは生活習慣の改善から取り組むなど適切な治療を行う。
動脈硬化性疾患予防のための生活習慣の改善方法は以下のとおり。
・禁煙し、受動喫煙を回避する
・過食と身体活動不足に注意し、適正な体重を維持する
・肉の脂身、動物脂、鶏卵、果糖を含む加工食品の大量摂取を控える
・魚、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆製品、未精製穀類の摂取量を増やす
・糖質含有量の少ない果物を適度に摂取する
・アルコールの過剰摂取を控える
・中等度以上の有酸素運動を、毎日合計30分以上を目標に実施する
何を食べても過剰なカロリーは脂肪として蓄積されるため、食べ過ぎを防ぎ、適度な運動を生活の中で心がけることが大切とお話をいただきました。
次回は、7月14日(土)13時半から開催いたします。テーマは、「人生を楽しむコツ-呼吸器内科医からの提言-」、講師は市立吹田市民病院 呼吸器アレルギー内科 部長 辻 文生氏です。

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